ヘルニア⇒すべり症⇒【第1章】脊柱菅狭窄症⇒【第2章】側弯症・脊柱変形と苦しみ続けた日々に別れを

腰痛に約20年苦しんでいるMackee(マッキー)の脊柱菅狭窄症手術&保険・お金のリアル体験記

【第2章】初回手術後の苦闘 脳内を走る謎のビートと、恥ずかしさを越えた「平穏」への一歩

手術が終わった直後から本当の戦いが始まる。
脊椎固定術の本番に向けた「土台作り」とはいえ、骨盤にボルトを打ち込んだ衝撃は想像以上だった。。

今回は、麻薬系痛み止めが見せた不思議な幻覚や、**「おしっこの管」との決別**など、入院生活で誰もが直面する手術当日の夜から翌日にかけてリアルな「峠」の日記を綴る。


眠れない夜、マインドフルネスも通じない苦行

動かない体に鞭を打ち、ベッドの柵に自分の腕時計をかけた。これでようやく、暗闇の中で「今が何時か」がわかるように。

主治医が病室を去った後、目は冴え、一向に眠気が来ない。痛みから逃げるには眠るのが一番の解決策なのだが、体がそれを許してくれない。流行りのマインドフルネスを試して呼吸を整えようとしてみたが、襲いかかる不快感の前では無力だった。辛さだけが、じりじりと募っていく。

19時、看護師さんがやってきた。ようやく「水」を飲む許可が出る。一口の水のありがたさが、乾ききった喉に染み渡る。

しかし、ここから22時までは本当の苦行だった。横向きに寝ているのだが、ある程度時間がすぎると痛みや苦痛がきつくなる。
そこで寝返りをするのだが、自分の足が満足に動かない上に触覚が鈍くなっている。少し動く左足を布団の中を動かしたら何かが足に当たった。よく探ってみると、感覚の鈍った右足だった。そのため寝返りをするには、ベッドの頭のフレームを両手で掴んで体の向きを変えることになる。入院前に大先生の指導で筋トレして腕力をつけていたおかげで、ほぼ思い通りに寝返りが打てた。入院前に体力をつけておいて本当に良かったと実感する。

自分の身体を持て余しつつも痛みと股関節の違和感に耐え続け、ようやく少しずつ眠気が訪れる。


痛み止めの副作用?脳内を走るフラッシュバック

22時過ぎ、ようやく眠りに落ちた。しかし、そこでは不思議な体験が待っていた。 痛み止めの麻薬(医療用)の影響だろうか。意識が沈むと同時に、脳内にフラッシュバックのような激しい映像が走り抜け、耳の奥ではラップのような鋭いビートが響き渡る。
「これを記録できたら面白かったのに」

そんなことを夢現(ゆめうつつ)に考えた。0時を過ぎてからも、1、2時間おきに目が覚めてしまう。眠りは常に痛みと不快感によって細切れにされた。暑さや寝苦しさと戦いながら、痛み止めの追加スイッチを押し、薬が効いてくるのをひたすら待つ。そんな夜を繰り返した。


「管」からの解放!7年前より進化した処置

朝6時、回診の看護師さんがやってくる。点滴の痛み止めはこれで終了だ。体がきつくなる前に飲み薬の痛み止めを早めに出してもらうようお願いした。

8時の朝食はなんとか半分ほど喉を通す。食べて体力を戻さなければならない。

9時半すぎ、回診に来た日勤の看護師さんが全身をおしぼりで拭いてくれた。そして、いよいよあの瞬間がやってくる。「おしっこの管(尿道カテーテル)」の抜去だ。

何度経験しても、これは超恥ずかしい。だが、驚いたことに7年前の記憶よりもずっとスムーズだった。あっという間に抜いてくれたおかげで、痛みも羞恥心も最小限で済んだ。医療スタッフの熟練の技に感謝する。

このタイミングでようやくスマホを手にし、心配している家族へLINEで状況を報告した。ようやく外界とつながった実感が湧く。


合格ラインを越えて、日常へ戻るためのリハビリ

昼食はふりかけの助けも借りて完食。その後、看護師さんの介助で車椅子に乗り、トイレへ向かう。 管を抜いた直後は、最初の尿が出にくくなることもある。そのため、しっかりと量を測る必要があるのだが、2回のトイレで規定の尿量をクリア。「合格」だ。

トイレのついでに自販機まで連れて行ってもらい、追加の水を購入した。わずかな移動だが、車椅子で動くだけでも良い気晴らしになる。

食後すぐにベッドの移動があった。窓際の差額ベッド代がかかる席から、廊下側の「差額なし」の席へ。といっても、ベッドごと横にスライドするだけなので、引っ越し作業はあっという間だった。午後は検査や点滴の交換で看護師さんが頻繁に出入りするため、気が紛れて時間は意外と早く過ぎていった。


再び訪れる不快な夜との戦い

夕食を完食し、食後の痛み止めを飲む。しかし、薬の効果が切れてくる時間はどうしても体がきつくなる。

夜の時間が再びやってきた。 身の回りのすべてが不快に感じる。体を動かせない時間は、意識がどうしても体の不快な部分に向いてしまう。時間をつぶせるのはテレビかスマホしかないが、画面を見ていると余計に自分の不自由さが際立つ。

「じっとしているより、動いたほうが楽だ」

そう思い、あえて車椅子に乗ってトイレに行ったりと、行動することで少しでも気を紛らわせた。

22時の就寝時間。再び痛み止めを飲み、浅い眠りにつく。 就寝時間の暗くて長い時間が、入院生活の中で**一番つらく感じる**。しかし、この一歩一歩が、5日後の本番手術、そしてその先の平穏な生活へとつながっているのだと、自分に言い聞かせながら朝を待った。

今の不快さは、体が回復しようとしている証拠。 手術から3日目くらいまでは、本当に精神が削られる。けれど、これを乗り越えれば、少しずつ自分の体が自分のもとに戻ってくる感覚があるはずだ。 次はいよいよ、手術後3日目以降のさらなる変化についてお伝えしたい。

次のエピソード【初回手術後の回復期:20cm超の傷跡と「アイスノン」に救われた夜】へ

  • B!