4月の中旬、予約していた大先生の診察日を迎えた。
午前中の予約時間に合わせて病院へ向かう。まずは問診があり、その後レントゲン撮影を行った。
そして午後は、再びレントゲンを確認した大先生との面談となった。
始めに先生は、私が廊下を歩く様子を正面からじっくりと確認された。
診察室に戻ると先ほど撮影したレントゲンを見ながら、丁寧に説明を始めてくださった。
先生が画面に補助線が引く。
「君の脊柱の曲がりは、かなり強いね。腰の中心から見て頭が5センチ左にずれているでしょ。ここまで曲がっていると、金属の金具を入れて脊椎をまっすぐに矯正する手術が必要なレベルになるね。」
先生の言葉が重く響く。続けて、
「かなり大掛かりな手術になりますが、手術を受ける気持ちはある?」
と尋ねられたので、私は逆に質問してみた。
「先生、私のこの脊椎は手術以外の他の方法で治すことはできないのでしょうか?」
大先生は、きっぱりとした口調で告げられた。
「手術以外では、完全に治すことはできません。」
改めて、かなりの覚悟が必要となる手術であることを、先生は付け加えられた。
覚悟を決めて答えた。
「手術することを前提に、今後のことを進めてください。」
先生から、現在の仕事について尋ねられたので、今年の11月末で退職することを伝えた。
すると先生は、
「そうですか。では、退職された翌月の12月に改めて診察をして、手術の最終決定をしましょう。」
「それまでの間、症状を少しでも悪化させないように、運動療法の処方箋を出しますので、これを毎日実行してください。」
そう言い渡された運動療法の『処方箋』は、以下の通りだった。
15分間のノルディックウォーキング
スロースクワット 1分
背中を丸める・伸ばす体操 30秒×2回
体幹トレーニング 1分×2回(四つん這いになり、対角線上の手と足を同時にゆっくりと上げる)
以上を1日3回
まるで、部活動の基礎トレーニングではないか(笑)
先生がおっしゃるには、実施状況を確認したいので毎日記録をつけて来月の再診の時にその記録を持参するようにとのことだった。
早速、記入表を作成し、その日の夕方から運動療法を始めることにした。
実は、先生が何気なく言われたこの一言。
『…症状を少しでも悪化させないように…』
すぐに手術してもいいくらい悪い状態だという意味だと気づいたのは診察を終えてから。
やはり手術しかないんだ、改めて覚悟を決めて帰路についた。