1回目の手術から数日が経過し、背中のドレン(排液管)が抜けた。管が抜けると、体液を受け止めていたタンクを持ち歩かなくてよくなる。それを気にしなくて良くなるのが一番うれしい。。もちろん移動は車椅子だが、自分の意思で気にせず動けるようになるのは、入院生活において大きな喜びだ。
今回は、2回目の本番手術を2日後に控えた「嵐の前の静けさ」のような一日の記録。家族との穏やかな時間や、車椅子での院内コンビニへの「冒険」、そして夜間に突きつけられる身体の現実について綴る。
7年前のコルセットが再登場、そして家族とのラウンジへ
手術後の身体を安定させるため、7年前の脊柱管狭窄症手術の際に作った「Myコルセット」を装着することになった。装着すると身体がカチッと安定し、車椅子での移動がぐんと楽になる。ただ、寝る時には痛みやしびれが広がってしまうため、就寝時には適さないという難点もあった。
この日は、お見舞いに来てくれた妻と娘一家と一緒に、病棟のラウンジへ向かった。家族との何気ない会話は、手術前の緊張をほぐしてくれる最高の薬だ。しかし、少し動きすぎたのかもしれない。部屋に戻ると背中の傷から体液が漏れてしまい、先生にテープを貼り直してもらうことになった。「まだ傷が深いので、気をつけましょうね」と優しく諭され、本番の手術が近いことを改めて実感する。
夕暮れ時の院内コンビニは「戦場」?
家族を見送った後、夕食を済ませてから車椅子で院内コンビニへ向かった。実は、院内移動には時間帯を選ばなければならない理由がある。外来の患者さんが多い時間帯は、車椅子を見て道を譲ってくれるどころか、気にせずぶつかってきたりする人もいて、意外と危険なのだ。
「5時過ぎなら、外来の人も減って安全に移動できる」
これも長期入院で学んだ知恵の一つだ。これから長時間動けなくなる本番手術に備え、現金をおろし、水をたっぷりと買い込む。そして、もちろん「心の栄養」であるおやつの補給も忘れない(笑)。
体調は正直、深夜3時の「限界」
コンビニにも行けて気分は穏やかだったが、身体の反応は正直だ。手術から間もないこともあり、37度台後半の熱がずっと続いている。痛み止めの薬が効いているうちに、なんとか眠りについた。
しかし、午前3時過ぎ。激しい痛みで目が覚める。寝返りを打って左を向こうとした瞬間、股関節と両足に耐えられないレベルの痛みが走った。思わずナースコールを押し、痛み止めを持ってきてもらう。薬を飲み、痛みを必死でこらえているうちに、いつの間にか寝落ちしていたようだ。
朝を迎えられる喜びと、明日の「本番」
数回のトイレで目を覚ましながらも、なんとか朝を迎えた。 暗くて辛い時間が続く夜間が過ぎ、過ごしやすい日中が始まる朝は、入院生活の中で最もホッとする時間だ。光が差し込む病室で、少しだけ身体が軽くなったような錯覚を覚える。
「よし、今日は一日ゆっくり過ごして、明日に備えよう」
明日は、いよいよ2度目の本番、脊椎固定手術だ。不安はあるが、信頼できる先生やスタッフ、そしてリハビリのAさんもいる。今はただ、穏やかな朝の空気を噛み締めながら、最後の準備を整えることにした。
本番手術を前に、一歩ずつ。
身体は悲鳴を上げているけれど、家族の笑顔やちょっとしたおやつが、折れそうな心を支えてくれる。次回は、いよいよ脊椎固定術の「本番当日」の様子を振り返りたいと思う。