入院 手術 日記

3. 手術~手術直後【入院&手術日記】

bryan-g-chan

第2日・手術の日 2

点滴のところから麻酔薬が流し込まれる。この後のことを考えると寝るわけにはいかな、、、、、、

 

■■■ 意識なし ■■■

 

どのくらい眠ったのだろうか。遠くから声が聞こえる。

「Mackeeさん、分かりますかー?」

名前を呼ぶ声で目が覚める。

反射的に「はい」と返事をする。だんだんと意識がはっきりしてくる。切ったのが腰なので手術自体はうつぶせで行われているのだが、すでに仰向けで寝ていることに気づく。腰の手術あとも痛いが、胸が痛み、唇は何かが強ぶつけたようにかなり腫れている。さらに喉がひどい風邪を引いたように痛くてガラガラになっている。そのことを看護師さんに伝えると、手術で長時間うつ伏せになって、喉の奥ま入れた麻酔ガスの管が唇に当たって出た痛みだと説明してくれた。麻酔が効いて動けないまま長時間同じ格好だったので、腫れてしまったのだ。喉の痛みは当日中に和らいだが、胸、唇は打ち身のように数日間痛みが続くことになる。

手術室ベッド→病棟のベット→そのまま移動→病室に戻る、と行きと反対の方向で自分の病室に戻る。カミさんがベッドサイドに来る。彼女も待ち時間が長すぎて疲労の色が濃い。時間を聞くと午後4時半とのこと。当初4時間の予定が7時間半の手術になっていた。そりゃ唇も派手に腫れるわけだと納得する。術中の出血もわりとあって700CCの出血があったと教えられる。なんとか輸血しなくて済む量、とはいえまあまあ多く出血したかな。

しばらく会話を交わしたあと、カミさんは帰っていく。

身体には酸素マスクと点滴、背中の手術痕にドレンホースが2本入っている。この管で術後の出血を抜いている。さらに足には血栓予防のポンプがつけられている。これは定期的に動いて意外と気持ちがよい。そして採尿管。おかげで寝たきりでも尿が抜けていくので、トイレの心配はない。合わせて4本の水系の管と、5本のエア系の管が身体に付けられている。

上を向いて寝かせられたが、居心地が悪く横向きになる。手元にはナースコールと点滴に痛み止めを混ぜるためのスイッチ。一度押すと一定量の痛み止めが点滴に混じる。そのあと10分間は次の痛み止めは出ない仕組みになっている。点滴に痛み止めが入っているせいか、痛みはあるけれど辛さはないレベル。しかし定期的に気持ち悪さがやって来る。

時計が見られないので時間の感覚がない。

気持ち悪さに襲われて目が覚める。傍らには黒ビニール袋をかけた医療用の皿があり、すぐ口元に持ってこられるようにしてある。嘔吐にすぐ対処できるようにするため、酸素マスクも半ずらしのまま。このお皿は膿盆というらしい。数回気持ち悪さに襲われたあと、嘔吐する。そんなパターンになってくる。3回目くらいに失敗してベッドにこぼす。ナースコールで呼んだ看護師さんが優しく声をかけてくれて拭き取ってくれる。

眠る、目が覚める、気持ち悪くなる、嘔吐するといったことが、我慢できるレベルの痛みの中で淡々と繰り返されていく。ただただ眠って耐え続けるしかない…

 

第3日・手術後の夜

深夜、数回嘔吐が起きたところで途中から座薬の痛み止めに変更になる。
点滴の痛み止め、実は麻薬だとのこと。後から聞いた話では、この薬でなんともない人と嘔吐する人が半々くらいになるそうだ。私はダメだったが、痛み止めとしてはよく効く薬なので嘔吐がおきない人はけっこう苦痛なく過ごせると思う。

その夜は2時間ごとに見回ってくる看護師さんに寝返りさせてもらう。何回目かの寝返りをお願いした男性看護師さんが、ナースコールを手元に持ってき忘れて去っていってしまった。彼を呼んでコールボタンを手元に持ってきてほしいけれど、動けないし大声で呼べないので頼みようがない。点滴確認の見回り時間が来て女性看護師さんがきたので、すぐにナースコールを手元に持ってきてもらう。身動きが取れない身にはナースコールは重要なライフラインだ。

こうしている間も定期的に体温、血圧、採血が行われる。
採血は毎回針を刺すことになるが、看護師さんが来て状態を確認してくれるので、採血があることがむしろありがたい。

眠っているような起きているような朦朧とした感じで、手術後初日の夜が明けていく。

-入院, 手術, 日記
-, , , ,